２０００年１２月３０日発
　戦争の世紀と表現される激動の２０世紀が間もなく終わろうとしています。
この世紀、近代国家構築のプロセスでさまざまなことが起こりました。　資本主義か共産主義か、民主政治か独裁政治か、試行錯誤を繰り返しながら社会構造にかかわる基本的選択は、２０世紀において明確に方向が示されました。
宇宙、地球、国家、地域、家族そして個人、我々を取り巻く社会の本当の意味での成熟化が２１世紀の課題でもあります。

　二つの世紀を生きることになる我々は、２０世紀の歴史的な出来事を検証し、個人の、家族の、地域の、国家の、地球の、そして宇宙の２１世紀プロロ−グをしっかりと創っていかなければならないと思います。
地球の平和、個人の幸福、生きがいのある人生、安全で安心な生活、努力が報われる社会の構築、自然との共生、活力ある快適国家の創造、人間の英知は地球の平和と人類の共生に対する決定的な回答をまだ示しきれてはいません。　民族紛争が起因する戦争行為は残念ながら２１世紀に引き継がれますし、地球規模でいうとまだまだ国家・地域間に大きな格差が存在しています。
２０世紀が示した方向のなかで人類の英知が問われる世紀、それが２１世紀ではないかと考えます。

　さて、昨年の大晦日にまさか一年後の大晦日を国会議員として迎えようとは夢にも思っていませんでした。　私にとってこの２０世紀最後の年２０００年は、人生を変えた年であり、自分自身への新たな挑戦が始まった年でもあります。
同時に、これから押し寄せるであろうさまざまな試練を楽しみながら乗り越え得る自分でありたいと、この年最後の日のいま自らに誓いたいと思います。
人間は一生の間に幾多の壁にぶつかります。　そして、それを乗り越える度に大きくなっていくものだと思います。
私は連合後援会設立総会の挨拶の最後に、自分の思いを「さぁ、歩こう！　歩けば道ができる。　歩かなければ草が生える。　さぁ、歩こう！」という言葉で表現させてもらいました。
どのくらいの人たちが私と一緒に歩いてくれるかどうかわかりませんが、歩こうとしている方向を信じてしっかりとした道を創っていきたいと、決意を新たに２１世紀を迎えたいと思います。

　どうか皆様には晴れ晴れと２１世紀元年をお迎えいただきますようお祈り申し上げます。
良いお年をお迎え下さい。


岩倉博文

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