２００１年１１月　７日発
　田中外務大臣に関わる話題が新聞紙面を飾っています。
特に出張問題は与党内部の「イジメ」というような感じで伝わっている向きもあるようなので、事態の経過を説明しておきます。


・田中外務大臣の出張については、大島国対委員長をはじめ与党から繰り返し、出張を認めてもらえるよう野党に要望を行った。

・これに対し野党は、「外務大臣の出張は了承する」。　ただし、「行くのであれば補正予算審議を帰国後に行いましょう」と回答した。

・しかし、与党は「予算の中には雇用対策や失業対策、中小企業対策、外務大臣も関係するテロ対策の予算が含まれており早急に審議する必要がある。（政府財政演説は１１月９日金曜日・臨時国会会期末は１２月７日金曜日）したがって、副大臣や臨時代理で審議をお願いしたい」と野党に申し入れた。

・与党からの申し入れに対し野党は「審議は外務大臣の帰国後に」と繰り返した。

・このため与党は「審議を遅らせると、予算関連法案もあり相当時間もかかるため予算審議を優先せざるを得ない」ということで出張は断念することになった。

・補正予算並びに関連法案は１１月９日の本会議で財政演説があり、来週の月曜日、予算委員会で審議が始まる。

・ＣＯＰ７で平沼経済産業大臣が、ＷＴＯで武部農林水産大臣がそれぞれ野党の了承を得て出張中のため、重要閣僚が三人も欠席する事に対する野党の反発も強い。

・野党にしてみれば、与党内部の田中大臣への不快感があることが理由だ、ということを発信して支持率の低下を狙っていることと思う（私見）。

・与党は、それらの状況もわかっているものの、補正予算審議は現況の経済状況を考えれば最優先事項であり、このことを優先させたい意向である。

　メディアで見る限り「田中大臣イジメ」という感じで大島国対委員長がかなり悪者になっていますが、実際には優先順位の認識の違いがあるのだろうと思います。
皆さんも是非「事の本質」を見極めてご判断をいただくようにお願いいたします。

　明日は、午前中は災害対策特別委員会、午後から本会議があります。　来客も数件ある予定です。
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岩倉博文

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