２０１４年０４月２４日発

　昨日、今日と韓国済州島の視察に行ってきました。　当初は高橋はるみ知事が訪問して北海道庁と済州道庁が締結する友好協定調印式に同席し済州島の統合型リゾート（IR）構想を視察してくる予定でしたが、この度の旅客船事故により協定締結は延期となったため知事の訪問は延期されました。　ただ、公式行事以外は受け入れたいとの済州道庁の意向により北海道、北海道商工会議所連合会、北海道観光振興機構、小樽市、小樽市議会、苫小牧市、苫小牧市議会、苫小牧商工会議所と道新小樽支社の記者とで訪問してきたものです。
　苫小牧から私と宮本苫小牧商工会議所副会頭、松井市議と越川市議、市のIR担当である成田課長補佐の5名が参加、私と宮本副会頭は済州島の日程が終わって今夜帰国しましたが、一行はソウルの施設などを訪問して土曜日に帰国する予定です。　私と宮本副会頭は当初から済州島IR計画の視察だけで帰国するつもりでしたが、済州島には初訪問で思っていた以上に“拓けている”というのが第一印象でした。　今回の旅客船事故が起きた直後は訪問団そのものが延期されると思っていましたが、済州道庁並びにIR計画の開発企業から視察は受け入れるとの意向により事務局を担当している北海道の判断に従いました。

　ゲーミング（カジノ）施設が先行していた済州島、以前は圧倒的に日本人観光客が多かったのが、今では中国人観光客が圧倒的シェアーとなっておりIR計画の着手を決定した背景になってます。　日本を軸に考えれば一番近いコンペティター（競争相手）になるわけですが、その済州島のIR計画について開発企業であるゲンティン・シンガポールPLCのタン・コック・タイ会長並びにタン・ヒーテック社長外から同社とIR計画のの概要について説明を受け懇談してきました。
　同社は中国のランディング・インターナショナル・ディベロップメント社と合弁で事業を展開し投資総額22億米ドル（約2,250億円）規模のIR計画を発表、ホテル、ショッピングモール、テーマパーク、カジノなどを建設する計画です。　合弁を組む中国企業の代表者も同席してましたが、プロジェクトの説明はゲンティン社の笠崎七生副社長にしていただきました。　笠崎副社長は日本人の女性ですが、同社はシンガポール、マレーシアなどで石油事業はじめ多岐にわたる事業を展開しているコングロマリットです。　約1時間にわたり懇談させていただきましたぁ〜。

　なかなか興味深い計画でしたが、北海道で展開するIRとはキャラクターがだいぶ違うと感じました。　ある意味ほっとしましたが、同じ東アジアで同じようなキャラクターのIRがたくさん存在しても意味がないからです。　間もなく工事に入りますが、日本に比べると開発速度が格段速いので、かなり先行されることは間違いないと思います。　日本では基本法が本国会で審議されることになってますが、基本法が可決され実施法が可決成立しなければ国内でゲーミング（カジノ）を含むIRの展開は実現しません。　今後の国会審議を見守らなければなりませんが、以下昨日今日の日程概要を記しておきます。

≪4月23日（水）　済州島出張≫
○09:00am〜　新千歳空港発　KE796便　仁川空港へ
※仁川空港から金浦空港へバス移動
○14:50pm〜　金浦空港発　KE1227便
○15:55pm〜　済州空港着
○18:00pm〜　夕食会
※ホテルに近い海鮮料理店で食事をしましたが、韓国政府並びに国民の気持ちを察してお酒は抜きで食事をしました。　また、この夕食会から国土交通省観光立国有識者会議の石井至委員が合流しました。　彼は北海道観光振興機構のアドバイザーでもあり東京から来られましたが、札幌のご出身で今後もいろいろお付き合いさせていただくことになると思います。
○19:20pm〜　済州グランドホテルでカジノ視察（一番最初の写真のホテルが今回の宿泊先でした）
※カジノは19:00pmからオープンしますが、韓国では基本的に外国人しか入ることはできません（パスポート提示）。　中国人観光客の増加によって増設工事中でしたが、30〜40分ほど日本語が堪能なスタッフに説明してもらいました。　韓国政府の規定によりカジノ施設の中は撮影禁止となってますが、この時間には食事をした後の観光客が数組入っていました。　女性客も目立ちましたが、そんなに広いスペースではありませんでした。
○20:00pm〜　苫小牧関係者で懇談
※ホテル内のバーで5人でいろいろと懇談してましたぁ〜。

≪4月24日（木）≫
○07:50am〜　ホテルを発って空港サイドとは反対側にある中文リゾートのコンベンションセンターに
○09:00am〜　コンベンションセンターで済州道におけるIR計画レクチャー
○10:00am〜　コンベンションセンター内を視察
○IR計画予定地周辺を視察
※視察して中文リゾートに戻り、昼食をする店で私と宮本副会頭は一行と別れて済州国際空港に向かいました。
○12:30pm〜　済州空港着
○12:40pm〜　空港で昼食
○14:15pm〜　済州空港発　OZ8922便
○15:25pm〜　金浦空港着
※金浦空港から仁川空港まで車で移動
○18:30pm〜　仁川空港発　KE795便
○21:15pm　　新千歳空港着

　飛行機ばかり乗っていた感じの2日間でしたが、ゲンティン社のトップと懇談することができ大変有意義な懇談をさせてもらいました。　同時に北海道のIR構想にも関心が高いと感じましたが、ゲンティン社から苫小牧にご縁深き日本の企業名が出てきて親近感がわきました。　そして、最も印象に残ったのは同じホテルに宿泊していた日本人ツアーがほとんど女性だったことです。　中松小樽市長さんともいろいろ話す機会がありましたが、今回の視察の事務局を担っていただいた北海道経済部観光局の後藤参事はじめ皆さんに感謝します。　時間も遅いので取り急ぎ報告まで！

　それじゃ、この辺で失礼します！